ペルシアの核兵器 2013 11 24
あれは、2003年の早春だったと思います。
イラク戦争を急ぐブッシュ政権に対して、
私は、こう主張しました。
「石油大国で、さらに天然ガス大国でもあるイランが、
核開発する理由はあるのか。
問題にすべきは、イラクではなく、イランでしょう」
(イランは、天然ガス埋蔵量で世界第2位です)
あれから、10年も経過しました。
国際情勢は、不思議ですね。
回り道をするのが好きですね。
核兵器には、二種類あります。
「大国の核兵器」と「中小国家の核兵器」です。
中小国家が、なぜ核兵器を開発するのか。
それは、通常兵器では、絶対に勝てないからです。
通常兵器では大きな兵力の差があっても、
核兵器を開発すれば、そういう兵力の差を補うことができるのです。
イラン軍の兵器は、欧米と比較すれば、古いものばかりです。
兵器の「博物館」のようなものでしょう。
しかし、核兵器を開発すれば、
ペルシアの栄光を取り戻すことができるでしょう。
制裁と緩和 2013 11 24
北朝鮮をめぐる、最近20年の歴史は、
制裁と緩和の繰り返しだった。
その結果、どうなったか。
北朝鮮は、事実上の核兵器保有国となった。
国際社会は、中小の国が、
核兵器を使用した場合の行動計画を立てなければならない。
戦後60年以上も経過しましたが、
こういう想定は考えていなかったでしょう。
今までの想定は、大国同士の核兵器使用であって、
小国の核兵器使用は、念頭になかったでしょう。
2013年11月24日の産経ニュース電子版には、このようなニュースがありました。
イランの核問題 アメリカ国内に安易な妥協への警戒感 「北朝鮮の二の舞」懸念
「北朝鮮は、われわれをだました。イランも信用できない」
コーツ上院議員(共和党)は21日のCNNテレビの番組で、
北朝鮮を引き合いに出してイランへの不信感をあらわにした。
コーツ氏が念頭に置くのは1994年10月の米朝枠組み合意の失敗だ。
合意では北朝鮮が核開発の凍結などを約束する一方、
米国は軽水炉の提供や貿易・投資規制の段階的な撤廃などを約束。
現在のイランとの交渉と似通った状況だったが、
結局は北朝鮮の核開発を食い止めることはできなかった。
(引用、以上)
アメリカのハドソン研究所の日高義樹氏は、
「アメリカ人は、お人好しのところがある」と、
著書で指摘しています。
今後、アメリカ人の「人の良さ」につけこむ国が続出するでしょう。
北朝鮮が、その見本となってしまいました。
シリアの勝利 2013 9 16
2013年9月15日のベイルート発のロイターの記事には、このような記事があります。
ブルッキングス・ドーハ・センターのシャディ・ハミド氏は、
アトランティック誌に寄稿し、
「(シリア大統領の)アサド氏は、化学兵器使用に対し、実質報酬を与えられている。
アサド氏は、従来の兵器を使用している限り、
何をやっても罪を逃れられるようになった」と指摘した。
(引用、以上)